外反母趾は、足の親指が小指側に曲がってしまう状態です。
形が気になるだけでなく、痛みで歩きにくくなることもあります。
そのため、手術を考える人もいるかもしれません。
しかし、手術にはメリットだけでなく、デメリットもたくさんあります。
外反母趾の手術のデメリットを詳しく解説します。
手術後の痛みと回復期間
手術後、しばらくは痛みや腫れが続くことがあります。
特に、手術後数日間は強い痛みを感じることが多く、鎮痛剤が必要になることもあります。
痛みや腫れが引くまでには、数週間から数ヶ月かかることもあります。
また、手術方法によっては、ギプス固定や松葉杖が必要になる場合もあります。
リハビリ中は、日常生活に支障をきたす
ギプス固定中は、日常生活に支障をきたすこともあります。
松葉杖を使う場合も、慣れるまでは大変かもしれません。
座り仕事までの復帰は1ヵ月、立ち仕事への復帰は2ヵ月~3か月はかかります。
回復期間中は、無理のない範囲で生活を送る必要があります。
合併症のリスク
手術には、合併症のリスクがつきものです。
外反母趾の手術では、感染症、出血、神経損傷などの合併症が起こる可能性があります。
感染症が起こると、傷口が赤く腫れたり、熱が出たりします。
出血が多い場合は、輸血が必要になることもあります。
神経損傷が起こると、足の指の感覚が鈍くなったり、しびれが残ったりすることがあります。
まれに、血栓症や呼吸器合併症が起こることもあります。
血栓症は、血管の中に血の塊ができてしまう病気です。
呼吸器合併症は、肺炎などが起こる可能性があります。
これらの合併症が起こると、治療期間が長引いたり、後遺症が残ったりすることがあります。
再発の可能性
手術をしても外反母趾が再発する可能性があります。
手術で変形を矯正しても、根本的な外反母趾の原因が解消されていないため再び外反母趾になってしまうことがあります。
外反母趾の原因は、
- 足の過剰回内が原因で足裏の体重分散が偏り、
- 体重が乗った部分で、
- 蹴り出す歩き方をするため
です。
なので、手術をしても原因が解消されていないと再発する可能性は高いです。
手術費用の負担
外反母趾の手術は、健康保険の適用、医療保険の給付対象となる場合がありますが、費用は決して安くありません。
手術費用以外にも、
- 入院費
- 検査費用
- リハビリ費用
などが、掛かります。
これらの費用を合計すると、10万~30万円になることもあります。
手術を受ける前に、費用について医師や医療機関によく確認しましょう。
その他
手術後、しばらくは靴選びが制限されることがあります。
ヒールが高い靴や、足の指が締め付けられる靴は履けなくなる可能性があります。
また、手術痕が残ることもあります。
手術を受ける前に
最新の外反母趾治療は、歩行改善が主流です。
デメリットの多い外反母趾の手術を受ける前に、歩行改善を試しましょう。
歩行改善で解消しない場合に手術を検討して下さい。