足の小指が曲がってしまう「内反小趾 ないはんしょうし

内反小趾とはどのような病気なのか?治すにはどうすれば良いのか?

こちらの記事では、内反小趾について病態、改善策、名医の紹介などを中心にまとめているので参考になれば幸いです。

はじめに内反小趾とはいったいどのような病気なのかご説明させて頂きます。

内反小趾とは、一言で述べると足の小指の付け根が膨らんだり曲がったりすることで変形してしまう疾患のことです。

見た目に特徴があり、小趾にある中足骨(足にある5本の長い骨)が曲がったりすることで中足骨頭と呼ばれる骨が突出するのが一番の特徴です。

内反小趾になってしまう原因として、もっとも多いのが適切な靴を履いていないことです。

実際のサイズより小さいサイズの靴を履いていると小指が靴に圧迫されるため内反小趾になってしまいます。

また、女性に関しては、靴だけではなくストッキングを身に着ける機会もあると思います。

ストッキングで足指を包んだ場合でも母趾の方向に簡単に曲がってしまうためストッキングのサイズにも注意が必要となります。

次にあげるような症状がある場合にはすぐに医療機関を受診することをオススメします。

痛みや炎症が続いていて小指の付け根の腫れが悪化して水ぶくれができている。

足の小指が親指側に10度以上曲がって変形している。

ウオノメ、タコが発生して靴を履くことが難しいなどの症状があり歩くことに苦痛を感じるようであれば医療機関を受診してください。

その際にどちらの診療科を受診すればわからないという方は、まず整形外科クリニックへ受診するのが良いでしょう。

他にも整体院、接骨院などがありますがそれぞれ役割が異なります。

整体院での主な治療は歪みを整えながら、内反小趾に関連する筋肉を鍛えていきます。

内反小趾の症状を改善、再発防止を行うのが整体院です。

接骨院では、下肢(足底、脚全体)の筋肉の緊張を取り除きます。

足趾や重心をチェックした後、履いている靴をフィッティングチェックし、1人1人にあった靴のアドバイス、提供と、インソール作成し、歩行の改善をします。

アーチ低下による重心の歪みをチェックし、歪みの根源である骨盤を矯正し、身体全体の重心を整えます。

重心低下により支え切れていない体幹のインナーマッスルを鍛え、骨格、筋肉両面で身体を支えられるようにし、根本改善をしていきます。

病院で処方される薬剤としては、内反小趾そのものを完治させる薬剤というのはなく、あくまで内反小趾によって引き起こされる痛みや炎症を内服薬で抑える対症療法が基本となります。

内服薬の他には関節付近の組織の炎症を治療する「注射療法」もあります。

対症療法を行っても痛みが引かない場合は、足に負担がかからないように女性なら踵の低い靴を選ぶようにしてアーチサポートのあるインソールを入れたり、患部に内反小趾用パッドをあてましょう。

足の小指の付け根辺りから小指の先端へと流すように、手の指でマッサージする小指が親指側に曲がらないように調整する(内反小趾用のサポーターやテーピング等を使用する)などを試してみてください。

続いては、内反小趾になると様々な合併症を引き起こす危険があります。

代表的なものを紹介していきます。

まずは「ハンマートゥ」と呼ばれる症状です。

足の親指以外の指の関節がくの字に折れ曲がった形がハンマーに似ているのでこの名前がついたといわれています。

親指は地面を踏みつけますが、ほかの指は地面を掴むように変形します。

曲がった指の関節や指先、足裏の指の付け根などが靴にあたりマメやタコ、ウオノメなどができ痛みがあります。

続いては「モートン病」と呼ばれる症状ですが、こちらは中指と薬指の神経が刺激され、神経がこぶ状に膨らみます。

しびれや疼痛、灼熱痛などの症状がでます。

ハイヒールなどかかとの高い靴をはくことで付け根の関節(MP関節)でつま先立ちになり、神経がじん帯によって圧迫され神経が膨らんでしまいます。

進行すると歩行にも支障が出てきます。

他にも「足底筋膜炎」と呼ばれる症状も併発しやすいです。

足の裏には、かかとの骨から足の指の付け根をつなぐ線維が、扇状の膜のように広がっています。

これを足底筋膜と呼びます。

足底筋膜は、走る・歩くという動作に深く関わっています。

足を蹴り出す際の踵を持ち上げたりする力(爪先立ちの力と安定性)の低下、着地時の足の踏み込み動作がうまくできなくて足首が十分に曲がらない等様々な理由により足底筋膜にかかる負担が大きくなってしまうことで足底筋膜炎となると言われています。

ここからは内反小趾の整形外科で行われる外科的治療について紹介していきます。

内反小趾の矯正をする場合は、中足骨を切る必要があります。

骨を切る部分を変えることで、どのようなタイプの内反小趾にも対応することが可能です。

10年前までは1.5~数cmの切開が必要でしたが、最近は技術の進歩により5mmほどの小さな切開1か所で矯正を行うことが可能です。

例外として重度の関節拘縮や、小趾が第4趾の上に乗り上がっているほどの変形や逆に下に潜り込んでいる場合などには、関節包や腱の切り離し、中足骨頭の一部の切除、基節骨の骨切りを合わせて行うことがあり、そうなった場合は、複数の切開をすることになります。

最近は、ワイヤーやスクリューによる内固定は減ってきています。

その理由としては、従来の手術法の術後合併症の50%以上が、これら内固定と関係しているという報告があったためです。

内固定の代わりに指の間をガーゼまたはテーピングで固定します。

荷重や腱の牽引力で、術後に中足骨頭が自動的に内側に移動していきます。

術後経過で特に問題がなければ、数日以内で退院可能です。

ただし、組み合わせた術式によっては体の負担がかかるため1週間程度入院することが多いです。

尚、手術を受けるにあたってお金がどれくらい必要なのか気になると思いますので、おおよその目安を記載しておきます。

内反小趾の手術は保険が適応されます。

3割負担の場合、入院費用などを含めると、総額で片足3~6万、両足6~9万程度が目安です。

あくまで目安なので手術内容や入院期間によって金額は変わるため、手術を受ける前に医療機関で確認をしておいた方がよいでしょう。

続いては、ご自身でできるマッサージについて紹介していきます。

内反小趾の改善に有効なマッサージとなると正確な場所を的確な強さで揉まなければいけないため、症状が改善するようなマッサージはやはりプロでなければ難しいです。

ですが、内反小趾に直接聞くわけではありませんがセルフケアとして簡単な足のマッサージをすることは良いことだといわれています。

血行がよくなり、筋肉や腱などの緊張がとれ、足の指が動きやすくなるのでその意味では内反小趾の改善につながるでしょう。

足の疲れも取れ、リラックス効果も得られます。

お風呂上りに保湿効果のあるクリームをつけてマッサージするとよいでしょう。

ふくらはぎ、足首、かかと、足裏、つま先までまんべんなく行います。

手のひらや指の腹でなでたり、さすったりすると軽い刺激で血行が良くなります。

まずは、中足骨頭部分をマッサージしていきます。

中足骨頭部分とは小指を中心とした外側アーチの一端を担う部分です。

この部分を足の甲側に持ち上げるようにしてマッサージを行います。

内反小趾になっている方は、この部分が足の裏側に落ち窪んでいることが多いです。

そのため、しっかりと持ち上げながら小指の先側に力を流してマッサージをしていきます。

続いて小指球の内側をなぞっていきます。

小指球の内側には、足裏を構成する筋肉や腱、靭帯がたくさん存在しるため内反小趾を改善するには、これらの部分を刺激することは非常に有効です。

やり方としては、小指球に対して一定の圧力をかけながら、なぞるようにして小指に流していきます。

この二つのマッサージを1日1回5分程度時間をかけて行うのが良いでしょう。

内反小趾の改善や痛みの予防に多くの治療施設で行われている一つがインソールを使用した治療です。

インソールを入れることによる効果を説明していきます。

内反小趾の方が靴にインソールを入れて得られる効果は主に3つですインソールの効果として一番のメリットは足の裏にあるアーチをサポートすることができることです。

膝や腰が痛いときにサポーターを使用する方が多いと思います。

インソールは足の裏のサポーター的存在です。

足の裏にあるアーチは筋肉によって構成されており、その筋肉の働きを補助するのがインソールの役割となります。

内反小趾は足のアーチを構成する筋肉が正常に働かなくなるために起こる疾患です。

そのアーチを構成する筋肉の働きを助けることで、内反小趾の改善に導きます。

インソールを使用して足のアーチの働きを助けることで足の指の働きも改善します。

内反小趾になると、足の指の筋肉がうまく使うことができなくなります。

インソールを使うことで、その働きを整えてしっかりと足の指で地面を蹴る動きの改善につなげます。

足指を正常に使わないで歩行を続けていると、足の裏の筋肉に負担がかかり更に内反小趾を悪化させることにもなります。

足のアーチを構成している筋肉に負荷がかかり続けると体全体のバランスの崩れにつながります。

足のアーチには歩く際の地面からの衝撃を吸収・分散させる機能やバランスを保つ機能もあり、足の小指側にある外側のアーチにはバランスを維持する役割を担っています。

小指は人間が自立して二足歩行で生活するためにはとても大切な指なのです。

足のアーチが崩れて、体全体の骨格バランスに歪みが生じてくるとそのバランスを維持するために体の他の筋肉が働いてバランスを維持するようになります。

すると、体の他の部分への負荷が増えて膝・腰など足とは関係ないような箇所に痛みが出ることがあります。

インソールを入れることで、膝痛や腰痛が改善したという報告も多くあります。

続いては、テレビなどのメディアで足指の運動改善に効果が高いと紹介されている「ゆびのば体操」について紹介していきます。

行うし姿勢はイスか床に座り、片方の足を、もう片方の足の太ももの上に乗せて行う。

足指が手の指から出ないくらいに組み、足指の根元には隙間をあけて優しく握る。

手の指を足指の間に入れる。

足指の間に、反対側の手の指を入れ、ふんわりと優しく握る。

足指を甲側に曲げて、5秒間キープ
足の甲側に30度ほど優しく曲げて、足の裏側を伸ばすように、5秒間保つ。

手首の動きではなく、ひじごと動かすのがコツ。

足の裏側に優しく曲げて、足の甲側を伸ばすように、5秒間保つ。

わきを閉じるようにするのがコツこれを交互にくり返し、10~30往復したら、もう片方の足も 同様に行う。

これを1日1~2回行う。

他にも簡単にできる体操を3つ紹介しておきます。

「タオル寄せ体操」イスに座って床にタオルやネクタイ、スカーフなどを置きます。

左右どちらか一方の足の5本の足指を全部使ってこれらをたぐり寄せ、足指でつかんで持ち上げます。

それぞれ片足で15秒持ち上げたらもう一方の足でも同様に行います。

これを2〜3回くりかえしてください。

「足指じゃんけん体操」はだしになって床に足を前に投げ出して座ります。

左右それぞれの足指でじゃんけんをします。

5本の足指に力を入れ、ギュッと曲げるのがグー、親指だけを上に上げるのがチョキ、全ての足指を全て広げるのがパーです。

それぞれの足指を鍛える効果があります。

「つま先立ち体操」かかとを浮かせてつま先に体重をかけるつま先立ちは、足のアーチのくずれを防ぐのに有効です。

はだしになって床にまっすぐ立ち、イスなどの背もたれを持ってつま先立ちをします。

20回を1セットとして毎日3セット行いましょう。

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院(横浜市旭区)整形外科 原口 直樹教授
足関節を中心とした名医です。

足部・足関節の対応疾患としては
変形性関節症、外傷後の慢性疼痛、外反扁平足、外反母趾、内反小趾、足部・足関節・膝関節の障害および外傷などを中心に治療・手術に対応しております。

ジミズ病院(京都府京都市西京区)整形外科 奥田 龍三副院長先生
奥田先生は外傷変形性足関節症、扁平足、外反母趾、内反小趾、足根骨癒合症、モートン病、足関節の靱帯損傷・骨折、距骨軟骨損傷、足関節・足部疲労骨折、足関節インピンジメント、アキレス腱傷害、足の靱帯損傷・骨折などを専門としております。

内反小趾の治療を行った方のブログ
https://ameblo.jp/komurahiro/entry-12441563522.html
外反母趾・内反小趾の手術記録 (ameblo.jp)