モートン病(モートン神経腫)に似た症状を起こす病気や足のトラブルはいくつかあります。

いずれも足のしびれや痛みを伴うため、鑑別が大切です。代表的なものを整理します。

モートン病に似た症状を起こす疾患・状態

1. 足根管症候群

  • 症状:足裏全体やつま先にかけてのしびれ、灼熱感、ピリピリした痛み
  • 原因:足首の内側(内果の後ろ)で後脛骨神経が圧迫される
  • モートン病との違い:モートン病は主に足指の付け根(第3・4趾間)に限局するが、足根管症候群は足裏全体や踵までしびれることがある

2. 中足骨疲労骨折

  • 症状:歩行や運動で前足部に痛みが強くなる、腫れ、押すと局所的に強い痛み
  • 原因:ランニングや長時間歩行などによる骨への繰り返しストレス
  • モートン病との違い:神経のしびれ感はなく、骨を押すと鋭い痛みが出る

3. 外反母趾や開張足

  • 症状:親指の付け根の痛み、中足部の横アーチが崩れることで足指の間が圧迫される
  • 原因:足のアーチの崩れにより神経が圧迫され、モートン病に似た足趾のしびれや痛みが起こる
  • モートン病との違い:足の変形(親指の角度や横幅の広がり)が目立つ

4. 足底腱膜炎

  • 症状:踵や土踏まずの強い痛み、特に朝の一歩目に痛い
  • 原因:足底腱膜の炎症
  • モートン病との違い:モートン病は前足部(足指の付け根)が中心だが、足底腱膜炎は踵寄りが中心

5. 末梢神経障害(糖尿病性ニューロパチーなど)

  • 症状:両足の指先からじわじわ広がるしびれや灼熱感
  • 原因:糖尿病や末梢神経障害による神経ダメージ
  • モートン病との違い:モートン病は特定の趾間部に限局するが、ニューロパチーは左右対称・広範囲に出やすい

6. 閉塞性動脈硬化症(下肢動脈狭窄)

  • 症状:歩くとふくらはぎや足に痛みやしびれ、冷感が出る(間欠性跛行)
  • 原因:血流障害
  • モートン病との違い:安静で改善し、血流低下による冷感や皮膚の変化を伴う

モートン病に似た症状は、神経障害、骨・関節の問題、血流障害など

モートン病に似た症状は、神経障害、骨・関節の問題、血流障害など多岐にわたります。

特に「足の指の間のしびれ・焼けるような痛み」がある場合はモートン病の可能性が高いですが、痛む場所が前足部以外にも広がるか?骨を押して痛いか?血流障害のサインがあるか?などが重要な区別点です。

モートン病と似た症状のチェックリスト(表形式)

疾患・状態 主な症状の部位 特徴的な症状 モートン病との違い
モートン病 第3・4趾の付け根(前足部) 足趾のしびれ、焼けるような痛み、押すと痛む 症状が前足部に限局、特定の趾間で神経が圧迫される
足根管症候群 足裏全体、踵〜つま先 しびれ、灼熱感、夜間痛 足裏全体や踵まで症状が広がる
中足骨疲労骨折 前足部(中足骨) 運動・歩行で痛み増強、局所的な圧痛 しびれなし、骨に限局した痛み
外反母趾・開張足 親指の付け根、足幅 親指の変形、靴での圧迫痛 足の形状変化が主因、神経腫とは異なる
足底腱膜炎 踵〜土踏まず 朝の一歩目の痛み、踵寄りの痛み 神経症状なし、踵寄り中心
末梢神経障害 両足の指先〜足全体 ビリビリ感、灼熱感、左右対称 広範囲に出る、特定部位に限局しない
閉塞性動脈硬化症 下肢全体、ふくらはぎ〜足 間欠性跛行、冷感、皮膚の変化 血流障害のサイン(冷たさ・色調変化)を伴う