強剛母趾(きょうごうぼし)は、足の親指の関節が硬くなり、痛みを伴う疾患です。

一般的にインソール(靴の中敷き)が痛みの軽減に有効とされることが多いですが、

「強剛母趾はインソールでは改善しない」

という意見もあります。

強剛母趾とインソールの関係、そして強剛母趾を根本的に治す方法ついて解説します。

強剛母趾とは?

強剛母趾は、足の親指(母趾)の付け根にある関節(第1中足趾節関節)が硬くなり、動かしにくくなる病気です。

進行すると歩行時の痛みが増します。

痛みが酷くなると痛くて歩けなくなり、日常生活にも支障をきたします。

主な原因

強剛母趾の主な原因と言われている内容です。

歩行時の衝撃の蓄積

足の使い方が悪いと、親指の付け根に過度な負担がかかり、関節が硬くなります。

不適切な靴の使用

つま先が狭い靴や硬い靴を履くと、親指の動きを制限し、症状を悪化させることがあります。

ただし、靴を変えても改善しないことが多く、根本的な原因ではありません。

遺伝的要因

家族に強剛母趾を持つ人がいると発症しやすくなることが知られています。

ですが、本人は最新の治療により手術無しで改善します。

なので、遺伝的要因であることは、稀です。

過剰なスポーツ活動

ジャンプやランニングの多いスポーツは親指の関節に負担をかけやすいです。

これが原因の場合は、一旦休止すると治りやすいです。

インソールは強剛母趾に効果があるのか?

強剛母趾に対するインソールの使用は、一時的な痛みの軽減には役立つことがあります。

しかし、根本的な改善にはならない点に注意が必要です。

インソールのメリット

インソールのメリットです。

  • 足のアーチをサポートし、衝撃を分散することで痛みを軽減
  • 母趾の動きを適切に制御し、関節への負担を軽減
  • 姿勢や歩行のバランスを補助する

インソールの限界

強剛母趾の痛みを和らげてくれるインソールですが、完治には至りません。

その理由です。

関節の可動域を改善するわけではない

強剛母趾の本質的な問題は関節の硬化であり、インソールはそれを解決できません。

歩行の改善にはならない

インソールを使っても、間違った歩き方を続ければ、根本的な負担は減らず、悪化する可能性があります。

進行を止める効果は限定的

痛みを軽減しても、病状の進行を完全に止めることは難しいです。

強剛母趾の根本治療は「歩行の改善」

強剛母趾を改善するためには、歩行の仕方を見直し、関節にかかる負担を軽減することが不可欠です。

正しい歩き方を身につける

強剛母趾になる人は、足の親指(母趾)付近に体重が乗り過ぎています。

そのため、歩行時に母趾の付け根へ過剰な負担をかけています。

この歩き方を改善するだけで、母趾への負担が軽減され完治に至ることが多くなりました。

ただ、自分だけで歩行を改善するのは難しいです。

長年の歩き方のクセは自分だけでは、改善のポイントが理解できません。

整形外科や足の専門家に相談するのも一つの手段です。

強剛母趾改善のポイント

強剛母趾の痛みを和らげるためにインソールを使用するのは有効ですが、それだけでは根本的な解決にはなりません。

最も重要なのは、歩行の仕方を見直し、足の負担を減らすことです。

歩き方が正しくなると、どんどん改善していきます。