強剛母趾(きょうごうぼし)とは、足の親指の付け根(第一中足趾節関節)が硬くなり、痛みや可動域の制限が生じる疾患です。
日常生活に支障をきたし、悪化すると歩行が困難になることもあります。
一般的に、強剛母趾の原因として以下のような要因が挙げられます。
- 加齢や変形性関節症 :関節の老化によるもの
- 過度な負荷 :スポーツや立ち仕事による過剰なストレス
- 外反母趾との関連 :足の変形が進むことで発症する可能性
- 遺伝的要因 :家族内で発症しやすい傾向
しかし、これらはあくまで一因であり、本当の原因ではありません。
強剛母趾の本当の原因と改善方法について詳しく解説していきます。
一般的に言われている強剛母趾の原因
2025年現在では、一部影響はあるものの、根本的には原因ではないことが原因とされています。
誤り1. 加齢や変形性関節症
加齢に伴い関節の軟骨がすり減り、炎症を起こすことで関節が硬くなると考えられています。
特に40代後半~50代以降の発症率が高いことから、加齢との関連が指摘されています。
ただ、若い方でも強剛母趾は発症しますので、年齢は関係ないことが判っています。
誤り2. 過度な負荷
スポーツ選手や立ち仕事の多い人は、足の親指に繰り返し負荷がかかるため、関節に炎症が生じやすいとされています。
特に、ジャンプやダッシュを繰り返す動作をする人に多い傾向があります。
スポーツをしない方も強剛母趾になりますので、誤りと判っています。
誤り3. 外反母趾との関連
外反母趾が進行すると親指の付け根に負担がかかり、結果的に強剛母趾を引き起こすことがあると考えられています。
親指が内側に曲がることで、関節に過度な負荷がかかりやすくなります。
外反母趾と強剛母趾になるのは同じ原因なので勘違いされています。
誤り4. 遺伝的要因
親が強剛母趾を持っている場合、子供も発症しやすいと言われています。
これは足の形や骨の構造が遺伝するためとされています。
骨格の構造が似ているので「なりやすさ」は遺伝しますが、強剛母趾は治る症状です。
誤り5. 靴の影響
現代の靴はクッション性が高いため、足裏の自然な感覚を奪い、正しい歩き方を妨げます。
また、幅の狭い靴やヒールのある靴を履くことで、足指の動きが制限され、関節に負担がかかることも強剛母趾の原因となります。
これは半分正解、半分間違いで、どんな靴を履いても強剛母趾になる人はなります。
靴の問題ではありません。
本当の原因は「歩き方」にある
上記の説には一定の根拠がありますが、実はもっと根本的な原因が存在します。
強剛母趾の真の原因は、「足の過剰回内」と「親指を反らせる歩き方」によるものです。
足が過剰に内側に倒れこむ過剰回内によって、足の親指付近に体重が乗り、その影響で親指を反らせた歩き方になっているのが原因です。
過剰回内を解消し、親指を反らせる歩き方をやめれば強剛母趾は完治します。