強剛母趾と外反母趾は、どちらも足の親指に関連する疾患ですが、その特徴や原因、治療法には明確な違いがあります。
外反母趾の特徴
- 親指の付け根が小指側に変形し、親指が外側に曲がる状態。
- 見た目に明らかな変形が生じる。
- 足裏の筋力低下や靴の選び方が原因となりやすい。
- 痛みは親指の付け根部分に集中し、靴との摩擦で悪化することがある。
強剛母趾の特徴
- 親指の付け根の関節が硬直し、動きが制限される状態。
- 見た目の変形は少ないが、関節内部で炎症が進行している。
- 痛みは突然発生し、関節を動かすだけで激痛を伴うことがある。
- 原因としては、繰り返しの負荷や先天的な関節形態異常が挙げられる。
共通点
- どちらも歩行時に痛みを引き起こし、日常生活に支障をきたす。
- 足の過剰回内(オーバープロネーション)が原因として関与している。
- 実績のある治療法は、歩行改善
過剰回内(オーバープロネーション)の影響
過剰回内とは、足の土踏まずが適切に形成されず、偏平足状態になることを指します。
この状態では以下の問題を引き起こします。
- 足底筋膜炎やアキレス腱炎などの足部疾患。
- 効率的な地面への力伝達が妨げられ、歩行時に不自然な負担をかける。
- 外反母趾や強剛母趾を含む足部疾患のリスク増加。
過剰回内による歩行不良は、足だけでなく膝や股関節にも負担をかけるため、全身への影響も考慮する必要があります。
歩行改善による治療
現在、外反母趾や強剛母趾の治療では「歩行改善」が主流となっています。
これは足の動きを正しく整えることで症状を根本から改善するアプローチです。
外反母趾のように「く」の字になるのも、強剛母趾のように親指の付け根が痛くなるのも原因は同じです。
足の過剰回内によって、足裏での体重分散が上手く行かず、その状態で重心移動が適切でない歩き方をするためです。
2025年現在では、この過剰回内と重心移動を正しく治す方法で、外反母趾も強剛母趾も大幅に改善する事例が多数出ています。
手術による治療
重度の場合には手術も選択肢になります。
特に強剛母趾では関節可動域を改善する手術が有効とされています。
外反母趾は親指の骨を切り、まっすぐにする手術が行われます。
ただし、足裏の重心移動が改善されない限り、手術後も歩行改善による再発の可能性があります。
自宅でのセルフケア
外反母趾も強剛母趾も痛みがある場合は炎症が原因です。
- 痛みがある場合は患部を冷却して炎症を抑える。
- 適切な靴選びで負担軽減。
- 痛む場所に体重が乗らないような歩き方に変える
注意点
- 患部を温めない: 炎症悪化防止のため温めないよう注意する必要があります。
- ヒールや爪先立ち動作は避ける:
外反母趾も強剛母趾も原因は同じなので治し方も同じ
外反母趾も強剛母趾も、足の過剰回内によって引き起こされる疾患であり、その改善には歩行改善が不可欠です。
歩行改善は自己流でやっても、その歩き方になった原因が解消されてないので上手く行きません。
まずは、歩行指導のある整形外科や、外反母趾・強剛母趾の専門院(ゆるかかと歩き指導印)でへ相談することで根本的な解決につながります。
正しい歩行習慣を身につけることで、痛みは1週間から1ヵ月程度で解消します。
足の角度も、正しい歩き方をすることによって4か月程度で改善されます。