強剛母趾(きょうごうぼし)とは、足の親指の付け根の関節が硬くなり、動きが悪くなる症状です。
歩行時に痛みを伴うことが多く、進行すると関節の変形が進み、より強い痛みや可動域の制限が生じます。
テーピングは、この強剛母趾の痛みを和らげ、日常生活をサポートする手段の一つ
テーピングは、この強剛母趾の痛みを和らげ、日常生活をサポートする手段の一つです。
しかし、重要なのは
「テーピングはあくまで対症療法であり、強剛母趾を根本的に治すものではない」
ということです。
テーピングは痛みを一時的に緩和するだけで、根本的に治すには
- 足の過剰回内の解消
- 足の親指を反らせて歩く歩き方の改善
が必要です。
この点を踏まえつつ、効果的なテーピング方法を解説していきます。
効果的なテーピング方法
ここでは、強剛母趾の痛みを軽減するためのテーピング方法を2種類ご紹介します。
目的や状況に応じて使い分けてください。
【初心者向け】簡単テーピング
目的:軽い痛みを和らげ、親指の動きをサポートする
準備するもの
- 伸縮性のあるキネシオロジーテープ(2.5cm幅がおすすめ)
手順
- 親指の付け根から足の甲に向かってテープを貼る
- 親指を軽く反らせた状態で、付け根を固定するようにもう一度巻く
- 最後に足の裏を通って足首にかけて貼り、関節を支える
ポイント
- 強く巻きすぎると血流が悪くなるため注意
- 貼り終えたら、親指が軽く動かせるか確認する
【本格的】しっかり固定するテーピング
目的:歩行時の痛みを抑え、親指の関節をしっかり固定する
準備するもの
- 非伸縮性テープ(3.8cm幅)
手順
- 親指の付け根を起点に、足の甲をぐるりと巻く
- 親指を下方向に軽く引っ張りながら、付け根から足の裏を通って巻き上げる
- 足首までテープを貼り、固定力を強める
ポイント
- 強剛母趾が進行している場合は、無理に関節を動かさないように
テーピングのメリット
- 歩行時の痛みを軽減する
- 親指の過度な動きを制御する
- 一時的に関節を安定させる
テーピングのデメリット
- 長期間使用すると皮膚トラブルが起きることがある
- 根本的な原因(関節の変形や炎症)は治らない
- テーピングを外すと痛みが戻ることが多い
→ 強剛母趾はテーピングでは治りません。
テーピングはあくまでサポート手段です。
関節の変形が進行している場合は、MTP関節の手術が必要です。
強剛母趾はテーピングの痛みを緩和するだけで根本治療には成りません
強剛母趾に対するテーピングは、痛みの軽減や歩行のサポートに役立ちます。
ただし、「テーピング=治療法」ではありません。
あくまで対症療法であり、強剛母趾そのものを治すわけではないことを理解したうえで活用しましょう。