強剛母趾(きょうごうぼし、Hallux Rigidus)は、足の親指(母趾)の付け根の関節(第一中足趾節関節、MTP関節)が硬くなり、動きが制限される疾患です。

進行すると関節の可動域が極端に低下し、歩行や運動に支障をきたします。

強剛母趾の主な原因には、バレエダンサーに特有のものと、歩行時の重心移動の不具合によるものがあります。

それぞれの違いと治療法について詳しく解説します。

2. バレエダンサーの強剛母趾

2.1 原因

  • 過剰な背屈(過伸展) – バレエでは足を甲側に反らせる(背屈する)動作が多く、MTP関節に極端な負荷がかかります。
  • 持続的な圧力と衝撃 – ポワントやデミポワントの動作では、母趾の付け根に繰り返しストレスがかかります。
  • 足のアライメント異常 – ターンアウトの影響で母趾に負担が集中します。
  • 外反母趾との関連 – バレエダンサーは外反母趾を併発しやすく、それに伴い母趾の関節にストレスがかかります。

2.2 治し方(保存療法・手術療法)

保存療法

  • バレエ動作の見直し
  • ストレッチとエクササイズ
  • インソールとテーピング
  • アイシングと鎮痛剤

手術療法

  • 骨棘(こつきょく)の除去
  • 関節固定術

3. 歩行時の重心移動不具合による強剛母趾

3.1 原因

  • 体の重心バランス崩れによる足裏への重心の偏り
  • 足のアーチの異常(過剰回内)
  • 歩行時の誤った重心移動
  • 過剰回内の影響による親指を反らして歩く歩き方

3.2 治し方(歩行改善)

バレエのダンサーがなる強剛母趾と同じく、保存療法と手術療法があります。

原因が足裏の体圧分散の不全と、親指付近に力を入れて歩く歩き方ですので、最近では歩行改善での治療が実績を上げています。

4. まとめ

  バレエダンサーの強剛母趾 歩行の重心移動不良による強剛母趾
主な原因 ポワントやデミポワントによる過負荷 歩行時の重心移動の不具合
初期症状 過可動(関節が動きすぎる)→硬直 可動域の制限から始まる
治療のポイント 動作の見直し、可動域維持 歩行指導、アーチサポート
手術が必要な場合 骨棘除去術、関節形成術 人工関節置換術、関節固定術