いまどきは「歩行改善治療」が主流で、あまり治療の選択肢にはあがらないですが、外反母趾の手術を検討する際に気になる

片足だけ手術する場合と、両足を同時に手術する場合で治療費に違いがあるのか?

についてです。

外反母趾の手術は、基本的に健康保険が適用される治療

外反母趾の手術は、基本的に健康保険が適用される治療です。

日本の健康保険制度では、原則として3割負担で受けることができます。

以下は一般的な費用の目安です(医療機関や術式により変動します)。

手術内容 自費負担の目安(3割負担時)
片足の手術 約5万~10万円前後
両足同時の手術 約10万~15万円前後

※上記は手術費用の目安であり、実際には入院費・検査費・薬代などが加算されるため、総額はこれ以上になる場合があります。

片足と両足で費用はどう違う?

片足だけの場合は、検査・手術・入院・リハビリすべてが片足分で済みます。

一方、両足同時に手術する場合、基本的には倍の費用がかかることになります。

ただし、麻酔代や入院期間などの一部は共通のため、完全に2倍になるわけではありません。

高額療養費制度の活用

健康保険には「高額療養費制度」があり、月ごとの自己負担額に上限が設けられています。

そのため、両足の手術費用が高額になった場合でも、この制度を利用すれば、実質的な自己負担額は片足の場合とあまり変わらないこともあります。

両足同時手術の注意点

両足を同時に手術すると、術後の生活が非常に不便になります。

「日帰り」で手術はできます。

ですが、その後は入院しないだけで、基本的には松葉づえなどが必要です。

さらに、術後1ヵ月程度は歩行が困難。

座り仕事への復帰が1ヵ月以降。

営業職など立ち仕事、歩き仕事への復帰は3ヵ月程度かかります。

そのため、多くの医師は片足ずつ手術を行うことを推奨しています。

また、医療機関によっては両足同時手術を実施していないところもありますので、事前の確認が必要です。

片足ずつか両足同時か?の外反母趾の手術費用

  • 外反母趾の手術費用は片足より両足の方が高くなるが、完全に2倍とは限らない。
  • 高額療養費制度を使えば、自己負担額の差が小さくなる場合もある。
  • 両足同時手術は術後の生活が大変なので、医師とよく相談して判断を。

費用面だけでなく、術後の生活やリスクも考慮しながら、手術をする必要があります。

なお、現在では、手術しても再発する事例が多く、足の形を変えるだけで根本治療にならないことが判っています。

外反母趾を根本的に改善するには、歩行改善が必要です。