内反小趾になってる方の多くは、小指の付け根が痛い、靴に当たって赤くなる、足の形が変わってきた…といった悩みを抱えているのではないでしょうか。
内反小趾用サポーターの種類や販売場所、代表的な商品を紹介します。
ただし、サポーターでは残念ながら内反小趾は根本的に治りません。
その理由についても詳しく解説します。
内反小趾用のサポーターとは?
内反小趾とは、小指の付け根の関節(第5中足骨骨頭)が外側に張り出し、小指自体が内側に曲がってしまう状態です。
この変形によって靴に当たったり、痛みや炎症が起きたりします。
市販されている内反小趾用サポーターは、主に次のような目的で作られています。
- 小指やその付け根の当たりを保護して痛みを軽減する
- 足指の位置を軽く整えて靴との摩擦を減らす
- クッションで圧力を分散させる
つまり、サポーターは「痛みの緩和」や「保護」を目的とした補助的なアイテムであり、「変形を治す」ものではありません。
内反小趾用サポーターはどこで売っている?
内反小趾用サポーターは、次のような場所で購入できます。
- ドラッグストア(マツモトキヨシ、スギ薬局、ココカラファインなど)
- スポーツ用品店(ゼビオ、アルペンなど)
- ネット通販(Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング)
- 医療機器・整形外科専門店
最近では、Amazonや楽天で「内反小趾 サポーター」と検索すれば、数多くの種類が見つかりますが、選び方を誤ると逆に症状を悪化させてしまう場合もあります。
医療用の内反小趾サポーターの具体的な商品
整形外科や義肢装具士が関与している医療用サポーターには、次のような製品があります。
ソルボ内反小趾パッド(白元アース)
医療分野でも使われる衝撃吸収素材「ソルボセイン」を使用。
小指の付け根の圧迫や摩擦を軽減し、痛みの緩和を目的としています。
ただし、変形を治す矯正力はありません。
ダイヤ工業 内反小趾サポーター
足趾間にパッドを挟み、小指が内側に入り込むのを防止する構造。
装着感が軽く、長時間の使用に向いています。
あくまで「補助的なサポート」に留まります。
アシトレサポーター(医療機器認定)
足裏アーチを支える機能があり、足趾のバランス改善をサポート。
医療機器として認定されているため、安全性が高いのが特徴です。
一般的な内反小趾サポーターの具体的な商品
Dr. Scholl(ドクターショール)内反小趾クッション
ジェル素材のクッションで、小指の付け根を保護。
靴擦れや痛みをやわらげる目的の製品です。
コジット 内反小趾サポーター
シリコン製の柔らかいサポーターで、小指と薬指の間に装着して摩擦を防止。
日常的に使いやすいタイプです。
勝野式 美足サポーター
足指を広げてアーチを整えることを目的に設計されていますが、矯正力が強すぎる場合は中足骨のバランスを崩す恐れもあります。
サポーターでは内反小趾は治らない理由
多くの方が「サポーターで指の形を矯正すれば治る」と考えがちですが、これは誤解です。
内反小趾は、小指側に体重をかけて、小指だけで蹴り出す歩き方が原因で起こる「足の使い方の問題」です。
つまり、見た目の変形を無理に整えても、歩行のバランスが改善しなければ再び内反小趾が進行してしまいます。
矯正サポーターが逆効果になる理由
「小指を外に広げる」「中足骨を締める」といった構造の強制的な矯正サポーターは、一見正しいように見えても、実は危険です。
- 中足骨(足の甲の骨)の間隔を不自然に変えてしまう
- 足のアーチを崩して他の指や関節に負担をかける
- 一時的に形が整っても、歩行時に違和感や痛みが出る
特に、長時間の装着や「寝ている間に矯正」といったタイプは、骨格バランスを乱し、症状を悪化させるケースが少なくありません。
本当に改善するためには?
内反小趾の根本的な改善には、サポーターに頼るのではなく、歩行のバランスを整えることが重要です。
ポイントは次の通りです。
- 小指側ではなく、親指側〜母趾球にしっかり体重を乗せる
- 足のアーチを支える筋肉(特に母趾内転筋)を使う歩き方を習得する
- 歩き方の不具合は、上半身の重心バランスの不具合でもあるので姿勢を正す
一時的に痛みを和らげるためにサポーターを使うのは良いですが、「治すための矯正具」として使うのは避けましょう。
内反小趾用のサポーターは、痛みをやわらげたり、摩擦を防ぐための補助アイテム
内反小趾用のサポーターは、痛みをやわらげたり、摩擦を防ぐための補助アイテムです。
しかし、内反小趾の原因は歩き方や重心のかけ方にあり、サポーターだけで治ることはありません。
特に、指の形を無理に矯正するタイプのサポーターは、中足骨のバランスを崩して症状を悪化させることがあります。
根本的な改善には、正しい歩行動作と足の使い方を見直すことが何より大切です。