「内反小趾の足に魚の目がいつも同じ場所にできる・・・」

そんな悩みを抱えていませんか?

実はそれ、単なる皮膚の問題ではなく、内反小趾(ないはんしょうし)が原因かもしれません。

この記事では、内反小趾と魚の目の関係、そして根本から治すための正しい治療アプローチを詳しく解説します。

なぜ魚の目が毎回同じ場所にできるのか?

魚の目(うおのめ)は、皮膚の一部に過剰な圧力や摩擦が繰り返しかかることで生じます。

通常であれば、靴の問題や歩き方の偏りが一時的な原因ですが、毎回同じ場所に魚の目ができる場合は、明らかに足の構造に問題があります。

その代表的な原因が「内反小趾」です。

内反小趾とは?

内反小趾とは、小指が親指の方向に倒れ込むように変形する状態を指します。

見た目には小指の付け根が外側に張り出し、靴に当たって痛みが出ることもあります。

しかし、この変形は単なる「骨の歪み」ではなく、体全体の重心バランスの崩れから起こる結果なのです。

内反小趾になる本当の原因

内反小趾は、姿勢や体の使い方のクセによって引き起こされます。

その流れを分かりやすく説明すると、次のようになります。

1. 姿勢や体の使い方のクセ

日常の立ち姿勢や、介護などで片側だけに重量がかかる仕事などをしていると、上半身の重心バランスが崩れます。

2. 上半身の重心がズレる

重心がずれた状態になると、体は無意識にバランスを取ろうとして、足の裏でそのズレを補正しようとします。

3. 足裏の小指側に体重が過剰にかかる

このとき、足裏の外側(小指側)に体重が集中してしまいます。

結果、足の横アーチが崩れ、体重を受ける位置が偏ります。

4. 小指だけで蹴り出す歩き方になる

体重が小指側に乗りすぎたまま歩くと、蹴り出しも小指側で行うようになります。

これが「小指で蹴り出す歩き方」です。

5. 中足骨が外側に広がり、小指が親指側に倒れる

このような歩き方を続けるうちに、中足骨(足の甲の骨)の間が小指側に広がり、小指が内側(親指側)に倒れていく・・・これが内反小趾の始まりです。

内反小趾が原因で魚の目ができる理由

内反小趾の足では、特定の部位でしか体重を支えられなくなっています。

そのため、歩くたびに毎回同じ部分に強い圧力がかかります。

つまり、内反小趾の足に魚の目ができるのは、歩く際にそこばかりを使っているからなのです。

魚の目を削っても、パッドで保護しても、一時的な軽減しか得られません。

根本的に治したいなら、内反小趾そのものを改善する必要があります。

魚の目を根本から治すには「姿勢分析」と「歩行改善」が必要

魚の目の再発を防ぐには、痛みのある部分だけでなく、体全体の重心バランス歩行パターンを見直すことが欠かせません。

1. 姿勢分析

まず、体のどこに歪みがあるのか、どの方向に重心が傾いているのかをチェックします。

骨盤や背骨、肩の高さなどのズレが、足の荷重バランスに直結します。

2. 足圧分析

足裏のどの部分に体重が集中しているかを測定することで、魚の目ができやすい部分を特定できます。

この分析により、内反小趾の進行度も確認できます。

3. 歩き方(歩行)の改善

「小指で蹴り出す」クセをやめ、かかとから母趾球へスムーズに体重を移動させる歩き方に変える必要があります。

歩行指導やトレーニングを受けることで、内反小趾の進行を止め、魚の目も再発しにくくなります。

まとめ|魚の目を何度も繰り返す人は内反小趾を疑おう

魚の目が毎回同じ場所にできる人は、皮膚の問題ではなく、内反小趾による歩行の偏りが原因です。

  • 姿勢や体の使い方のクセで重心がずれる
  • 足裏の小指側に過剰に体重がかかる
  • 小指で蹴り出す歩き方になる
  • その部分に魚の目ができる

この流れを断ち切るには、姿勢分析・足圧分析・歩行改善という根本的なアプローチが欠かせません。

魚の目を何度も繰り返す方は、ぜひ内反小趾を疑い、体全体からの改善を考えてみてください。