モートン病(Morton’s neuroma)は、足の中指(第3・4趾)の付け根にある神経が圧迫され、慢性的な痛みやしびれを引き起こす疾患です。
整形外科に行くと、手術を勧められます。
手術の費用はどれくらい掛かるのか?についてです。
また、現在ではモートン病は、手術しなくても治る症状になっています。
そちらについても解説します。
手術の種類
モートン病の手術の種類についてです。
神経腫切除術
圧迫されて肥厚した神経を切除します。
しびれが残る可能性がある反面、再発率は低めです。
神経除圧術
神経を圧迫する靱帯を切って圧迫を取り除く方法。
神経を温存できますが、再発のリスクはやや高くなります。
手術の時間
手術は30分〜1時間程度で、局所麻酔や腰椎麻酔下で行われます。
手術費用(保険適用時の3割負担の場合)
内容 | 金額(目安) |
---|---|
手術費 | 約3〜4万円 |
入院費 | 約2〜3万円(1〜2泊の場合) |
その他(検査・麻酔・薬代など) | 約5,000〜1万円 |
合計 | 約6〜8万円 |
※高額療養費制度を活用すれば、さらに自己負担が軽減される場合もあります。
入院期間
日帰りまたは1泊2日〜2泊3日が一般的です。
術後の経過が良好であれば、翌日には退院可能なケースも増えています。
退院できる、というだけで歩行はできません。
通勤できるまで、1ヵ月~2か月はかかります。
リハビリと社会復帰
- 術後1週間程度・・・安静にし、サンダルや装具で歩行。
- 術後2〜3週間・・・抜糸。ある程度の日常生活が可能に。
- 1〜2ヶ月・・・通勤や軽い外出が可能。
- 3〜6ヶ月・・・スポーツ復帰も可能。
術後の生活で注意すべき点
モートン病の手術では、痛みの原因の神経腫を取り除かれ、痛みがなくなります。
ただし、神経腫を作った原因は改善していませんので、再発するリスクは高いです。
再発のリスクを下げるために必要なことについてです。
歩行改善
モートン病の原因は、上半身の重心のバランス崩れから、足先に過剰に体重が掛かる状態で、痛んでいるところで地面を打ち付ける歩き方をしているためです。
そのため、姿勢の改善、歩き方の改善が必要です。
歩行指導のある整形外科か、歩行指導を専門に行っている「ゆるかかと歩き指導院」で歩行改善に取り組みましょう。
手術の前に歩き方の改善ができれば、手術の必要もありません。
体重管理
モートン病の原因は、体重を前足に乗せて歩くことなので、足への負担軽減のため、適正体重を保ちましょう。
再発リスクの把握
手術は、とりあえずの痛みを除去してくれるだけで、根本的には治りません。
手術後に再発するケースが非常に多いので、違和感を感じたら早めに医師に相談が必要です。
モートン病の手術の費用は、10万円ほど
モートン病の手術の費用は健康保険を適用しても、10万円は必要です。
さらに1ヵ月程度の安静も必要なので、仕事を休み収入が途絶えます。
生活費のことを考えると30万~40万円ほど必要になります。
手術によって痛みは無くなりますが、根本的な原因は改善していないので、再発のリスクは高いです。
手術の前に、根本的な原因「歩く際の地面を打ち付けるクセ」の改善に取り組んで下さい。
そうすれば、手術も休業も不要で、モートン病を完治できます。