モートン病には、足裏のマッサージが「一見良さそう」に感じられることがあります。

実際には逆効果です。

症状を悪化させますので、モートン病に効くマッサージ方法として動画などで紹介されてる内容は真似しないでください。

足裏マッサージが一見よさそうに思える理由

足裏には多くの神経や血管、筋肉が密集しており、

「マッサージによって血行が促進され、痛みが軽減するのではないか」

と思う方が多いのも自然なことです。

実際、冷え性など他の症状ではマッサージが有効な場合もあります。

しかし、モートン病においては状況がまったく異なります。

足裏マッサージを避けるべき3つの理由

足裏マッサージを避けるべき3つの理由についてです。

神経への物理的な刺激が症状を悪化させる

モートン病は神経の炎症や肥厚が原因です。

そのため、患部に対して強い刺激を与えると、神経への負担がさらに増大し、炎症が悪化する可能性があります。

マッサージによって患部が押しつぶされると、神経にさらに圧がかかり、痛みやしびれがより強くなることが多くあります。

特に市販のフットマッサージ機や、強めに押す足ツボマッサージなどは、無自覚に圧をかけすぎてしまい、悪影響を及ぼすことがあります。

一時的な快感が慢性的な悪化を招く

マッサージの直後に血流が一時的に良くなり、「なんだか楽になった気がする」と感じることがあります。

これはあくまで一時的な神経麻痺や感覚鈍麻によるものであり、実際には炎症や神経の肥厚は進行している場合があります。

この「よくなったように感じる」感覚に騙されてマッサージを繰り返すと、取り返しのつかない神経障害に至ることもあります。

本来の治療方針と逆行する

モートン病の基本的な治療方針は、初期段階では神経への圧迫を避け、安静にすることです。

そして痛みが軽減しているうちに、歩行改善に取り組むのが完治への道筋です。

これに対してマッサージは圧迫や摩擦という形で神経に対して積極的な刺激を与える行為です。

医学的には治療方針と完全に矛盾します。

例外はある?

Youtubeの動画などで、モートン病に効くマッサージの方法という動画があふれています。

それは完全に間違いです。

まれに、医療従事者の監督のもとで行われる軽度なリラクゼーション的なマッサージや、モートン病とは関係のない足部(かかとやアキレス腱周囲など)への施術であれば問題ない場合もあります。

しかし、自己判断で行うマッサージや、経験の浅い施術者による無差別な圧迫マッサージは、百害あって一利なしといえるでしょう。

マッサージよりも「正しい歩き方」がカギ

モートン病の方が足裏マッサージをしてはいけません。

マッサージは、神経を圧迫し、炎症や肥厚を悪化させるためです。

また、一時的な緩和感が長期的なダメージを招きます。

モートン病は放置すれば慢性化し、手術が必要になるケースもあります。

早期発見・早期治療が非常に重要です。

足裏に違和感があるからといって安易にマッサージを行わず、専門医の診断と治療方針に従うことが、回復への近道となります。

現在ではモートン病は注射などで痛みをまぎらわせた後に、歩行改善に取り組むことで完治します。