モートン病は、「歩きすぎが原因なのでは?」と心配になる方も多いのです。
が、実際には歩くこと自体が直接の原因ではありません。
モートン病の本当の原因や、発症する人・しない人の違い、そして最近、改善実績が多数出ている新しい治療アプローチについて解説します。
モートン病とは?
モートン病(Morton’s neuroma)は、足の中指と薬指の間、あるいは人差し指と中指の間などで、足底神経が圧迫されて炎症を起こし、しびれや灼熱感、鋭い痛みなどが現れる疾患です。
主な症状は以下の通りです。
- 足指のつけ根がピリピリする
- 靴を脱ぐと楽になる
- 歩くたびに足裏に異物感がある
- 長時間の歩行や立位で痛みが悪化する
歩きすぎがモートン病の原因?
結論から言うと、「歩きすぎ」そのものがモートン病の直接的な原因ではありません。
沢山歩いても、モートン病にならない人もいるからです。
なぜ、同じように歩いてもモートン病にならない人がいるのか?
同じ距離を歩いても、モートン病になる人とならない人がいるのは、「足の構造・重心移動の仕方・歩行の質」が異なるからです。
発症しやすい人の特徴
- 上半身の重心の偏り(足裏への体重の乗り方が偏る)
- 足裏のアーチが崩れている(過剰回内による開張足・偏平足)
- 足趾(足の指)がうまく使えていない
- 歩行時の重心移動が内側経路
- つま先に体重がかかりやすい姿勢で歩いている
- 体重が増加して足裏への負荷が大きい
- 痛む部分を地面に打ち付けるような歩き方をしている
発症しにくい人の特徴
- 腰より上の重心の偏りがない
- 正しい重心移動で歩けている(かかと → 外側 → 足先)
- 足の指全体でしっかり地面を押せている
つまり、「どれだけ歩いたか」よりも、「どう歩いたか」が、モートン病の発症リスクに直結するのです。
モートン病の主な原因
モートン病になる原因は、下記のような流れです。
- 上半身の重心の偏りからくる足への負担
- 足への負担からくる足のアライメントの崩れ(骨や関節の配列)
- 歩く際の重心移動が内側経路
- 内側経路で体重が乗ったまま、地面を打ち付けるような歩き方をしている
- 上記からの神経への慢性的な圧迫
モートン病の治療法(従来の方法)
モートン病の一般的な治療は、以下のような保存療法が中心です。
- 靴の変更:幅広でクッション性のある靴を履く
- インソール(足底板):足のアーチを支えて神経への圧迫を軽減
- ステロイド注射:痛みや炎症を一時的に抑える
- 理学療法:マッサージやストレッチによる筋肉の緊張緩和
- 痛み止めの服用
どれも「痛み」にたいする一時的な処方で根本的な解決には至りません。
また、症状が重い場合には、手術で神経を切除することもあります。
神経切除後に感覚が鈍くなったり、根本的な原因が解決していないために、再び神経腫が形成され、痛みが再発したりすることもあります。
最近注目されている根本アプローチ「歩行改善」
従来の治療は「痛みを和らげること」が中心でした。
2025年現在、注目されているのが、「歩行そのものを見直して根本改善を目指す」というアプローチです。
歩行改善とは?
歩行改善とは、「上半身の正しい重心バランス、正しい体重移動、正しい足指の使い方」を取り戻すことです。
足の痛む部分への負担を減らし、神経圧迫を防ぐ歩き方に変えていくアプローチでモートン病を完治まで導きます。
そもそも、歩き過ぎてもモートン病にならない人もいます。
原因は、簡単に言うと歩き方の違いなので、歩き方を普通の人の歩き方に変える、ということです。
実績が出てきている理由
歩行改善が注目される理由は、「根本的に再発リスクを減らす」という点にあります。
実際に歩行改善プログラムを取り入れた整体院や専門施設では、
- 3ヶ月で痛みが軽減した
- 手術を避けられた
- 再発しにくくなった
- 他の足トラブル(外反母趾、膝痛など)も改善した
などの声が出ています。
モートン病になるのは歩きすぎが原因ではなく、不自然な歩き方が原因
モートン病は「歩きすぎ」そのものが原因ではありません。
「誤った歩き方での歩きすぎ」が原因です。
発症する人としない人の違いは、上半身の重心バランス、足の構造、歩き方にあり、それを改善することで根本からの回復が期待できます。
もしあなたが、「最近足のしびれや痛みが気になる」「靴を変えてもなかなか良くならない」と感じているなら、一度自分の歩き方を見直すことから始めてみてはいかがでしょうか。