外反母趾と内反小趾は、反対側に症状が出るため別々の問題に見えます。
ですが、実は 同じ原因なので、併発することが多い 症状です。
内反母趾と外反母趾の併発のメカニズム、原因、検査(姿勢分析・足圧分析)の重要性、具体的な改善法(歩き方の矯正)についてわかりやすく解説します。
外反母趾と内反小趾はなぜ併発するのか?
外反母趾は足の親指が小指側へ「くの字」に曲がる症状、内反小趾は小指が親指側に倒れ込む症状です。
一見、反対の症状なので別物に思えますが、両者は同じ姿勢や歩き方のクセから起きる結果です。
共通するメカニズム
上半身の姿勢の崩れや重心のズレが生じると、足裏でバランスを取ろうとして体重が偏ります。
親指側に体重がかかれば外反母趾に、小指側にかかれば内反小趾になりやすくなります。
原因は「姿勢」と「重心のズレ」
併発する人に共通してみられる状態は次の通りです。
- 普段の姿勢や体の使い方にクセがある
- そのせいで上半身の重心位置がずれる
- そのずれを足裏でバランスを戻そうとしている
- 足の親指、または小指側に過剰な体重がかかる
- 体重が掛かった状態で、親指または小指だけで蹴り出す歩き方になっている
こうした状態が続くと、中足骨(足の付け根)の間が両側に広がり、親指の付け根が足の内側に押し出され「くの字」になります。
逆に、小指の付け根は外側に押し出され、小指は内側に倒れる、という変形が進行します。

併発を改善するために必要なこと
重要なのは「足だけを触る」対症療法ではなく、姿勢・重心のズレを特定し、歩き方まで直すことです。
具体的には以下の3つが必須になります。
- 姿勢改善
- 歩き方(蹴り出し)の改善
- 足裏の体重バランスの正常化
原因を突き止めるための検査
まずは原因の特定が必要です。
次の2つの分析を行うことで、何が体重偏位を作っているかがわかります。
- 姿勢分析:骨盤や背骨、肩の位置から上半身の重心のズレを確認します。
- 足圧分析:足裏のどの部位に体重がかかっているかを可視化します。
この2つを組み合わせることで、親指側または小指側に体重が偏る「なぜ」を明確にできます。
正しい歩き方で中足骨を守る
併発している多くの患者さんは、親指側や小指側だけで蹴る歩き方になっています。
その結果、中足骨に負担がかかり広がってしまいます。
したがって改善には、足裏全体で体重移動ができる歩行を身につけることが必要です。
特に以下を意識して歩行指導を受けるとよいでしょう。
- 蹴り出しを足指だけに頼らない
- かかと〜中足〜つま先へスムーズに体重移動させる
- 片側に体重が偏らないように姿勢を整える
改善の目安
臨床での経験上、姿勢と歩き方が正しく改善された場合の目安は次のとおりです。
- 痛み:約1週間程度で軽減する例が多い
- 足の形(変形):半年ほどで改善が期待できる
これは個人差がありますが、手術を行わずとも日常の体の使い方を変えることでかなり改善が見込めます。
どこで改善指導を受けられるか?
姿勢分析・足圧分析と歩行指導が受けられる代表的な場所は次の通りです。
- 歩行指導を行う整形外科
- 「ゆるかかと歩き」指導院(専門の整体・整骨院)
おすすめの実績ある指導院(例)
大阪府河内長野市にある 南花台田辺整骨院・整体院 は、多数の改善実績を持つ「ゆるかかと歩き指導院」です。
ここでは次のような取り組みが行われます。
- 姿勢と重心バランスの徹底分析
- 足圧の測定による可視化
- 足の片側に負担のかからない歩行トレーニング
「ゆるかかと歩き」は、足指に頼らずに蹴り出せるため中足骨が広がりにくく、関節への負担を軽減する歩き方として再発防止に効果的です。
外反母趾も内反小趾も、日常の姿勢や歩き方が作り出した症状
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 併発の原因 | 姿勢&重心のズレにより片側に体重負荷が集中 |
| 変形の理由 | 中足骨の間が広がることで指が倒れ込む |
| 改善に必要なこと | 姿勢分析+足圧分析+歩き方指導 |
| 改善の目安 | 痛みは約1週間、形は半年で回復が見込める |
外反母趾も内反小趾も、日常の姿勢や歩き方が作り出したものです。
だからこそ、正しい姿勢と正しい歩き方を身につければ改善できます。
痛みでお困りなら、まずは姿勢分析と足圧分析を行う施設で現状を可視化し、適切な歩行指導を受けることをおすすめします。