モートン病の初期段階では、軽い違和感から始まることが多いです。
放置すると症状が進行し、日常生活に支障をきたすほどの痛みを引き起こすことがあります。
モートン病を放置することによる具体的な影響やリスクについて、解説します。
モートン病の初期症状
モートン病は、以下のような症状から始まることが一般的です。
- 歩行時の足指の付け根部分の違和感
- ピリピリ、ジンジンといった神経性のしびれ
- 足の中で「石が入っている」ような感覚
- 靴を脱ぐと一時的に楽になる
この時点では、つま先に負担の無い靴に変えたり、少し休むことで症状が改善することもあります。
放置による症状の進行
モートン病をそのままにしておくと、神経への圧迫が続き、以下のような症状の進行が見られます。
痛みの慢性化
最初は違和感やしびれ程度だったものが、徐々に鋭い痛みに変わっていきます。
特に長時間の歩行や立ち仕事の後、靴を履いている時に激しい痛みが出ることがあります。
神経への持続的な圧迫が続くことで、炎症が慢性化し、痛みが日常的になります。
安静時にも痛むようになる
進行すると、歩行時だけでなく、安静にしているときにも痛みやしびれを感じるようになります。
夜間の痛みで睡眠が妨げられるケースも報告されています。
感覚障害
神経が長期間にわたって圧迫されると、感覚が鈍くなったり、逆に過敏になったりすることがあります。
これは「神経変性」とも呼ばれ、症状が慢性化した証です。
感覚障害が進行すると、足の裏全体の知覚に影響を及ぼす可能性もあります。
歩行障害や姿勢の崩れ
痛みをかばって無意識に歩き方を変えてしまうと、バランスの悪い歩行姿勢が習慣化されます。
これが原因で、足首・膝・腰・股関節など他の部位にも負担がかかり、二次的な障害を引き起こすこともあります。
結果として、腰痛や股関節痛、さらには膝関節症などの原因になることもあります。
神経腫の拡大
モートン病の痛みの原因は、神経が肥大化した「神経腫(しんけいしゅ)」が原因です。
この腫瘤は触診でも感じられることがあり、歩行時の激痛の原因になります。
神経腫が肥大化して痛みが激しくなってくると保存的治療では効果が薄くなるため、手術が必要になることもあります。
心理的・社会的な影響
長期にわたる足の痛みや不快感は、単なる身体的な問題にとどまらず、心理的な負担も大きくなります。
外出を避けるようになったり、活動量が減ることで抑うつ傾向が強まるケースもあります。
また、仕事や家事などの日常生活にも大きな支障が出るため、社会的な孤立感に繋がることもあります。
高齢者や持病のある方におけるリスク
糖尿病や末梢神経障害を持つ人の場合、神経への影響がさらに深刻化するリスクがあります。
足の感覚が鈍いことでモートン病の痛みに気付きにくく、気づいたときには重症化していることも。
また、高齢者の場合は転倒リスクが増すため、早期対応が極めて重要です。
モートン病は放置すると悪化の一途を辿る。治療や歩行改善が必要
モートン病は、初期段階であれば比較的簡単な対応で症状が軽減する可能性があります。
放置してしまうと以下のような深刻な影響をもたらします。
モートン病は放置すると悪化の一途を辿りますので、早めに整形外科で痛み止めの治療や神経腫以外が原因でないか?を確認しましょう。
モートン病は手術をしても真の原因が取り除かれてないので、再発します。
完治には、歩行改善が必要です。