モートン病(Morton’s neuroma)は、足の中指と薬指の間、または薬指と小指の間など、足の中足骨間にある神経(足底趾神経の分枝)が圧迫・刺激されることで炎症を起こし、痛みやしびれを生じる病態です。

特に、歩行時や靴を履いているときに悪化しやすく、女性に多く見られます。

モートン病の痛みを和らげる方法として一般的に言われているものを挙げ、本当に痛みが和らぐのか?について説明します。

幅広でクッション性のある靴を履く

つま先が締め付けられない靴や、柔らかい中敷きが入った靴を履くことで、神経への圧迫を軽減できるとされています。

モートン病の痛みの原因は、中足骨頭間で神経が圧迫されることです。

つま先の狭い靴やヒールの高い靴は神経への圧迫を強め、症状を悪化させます。

ただ「悪化させない」ということで、痛みの原因には直接関係はありません。

どんな靴を履いても痛みは継続します。

中敷き・足底板(インソール)を使用する

中足骨パッドや足底板を用いて足のアーチを補助し、神経への圧迫を減らす方法です。

インソールは、特に「中足骨パッド(metatarsal pad)」と呼ばれる部分が有効とされています。

インソール(中敷き)の使用は、圧迫を減らして痛みを和らげてくれますが、痛みの原因の神経腫が無くなるわけではありません。

根本的な改善はまた別の治療が必要です。

マッサージやストレッチ

足の筋肉や腱を緩めることで、神経への圧力を緩和するという考え方です。

全くの逆効果です。

モートン病は、足裏で炎症が起きたことが原因でできた神経腫です。

「炎症」が発生してますので、その部分をマッサージしたり、伸ばしたりすると悪化します。

冷却・温熱療法

アイシングで炎症を抑えたり、温熱で血流を改善して神経への酸素供給を促す方法です。

痛みが強い場合は冷却が有効です。

温熱療法は、お灸ですが、炎症を散らす効果はあっても根本的な改善には繋がりません。

注射(ステロイドや局所麻酔)

炎症を抑えるためにステロイド注射を行い、一時的または中期的な痛みの軽減を図る方法です。

痛みが激的に改善しますが、原因となる神経腫が消失するわけではありません。

炎症が一時的に抑えられているだけです。

薬が切れると痛みは再発します。

手術

保存療法で効果が見られない場合、神経を切除する手術が選択されることがあります。

保存療法で改善しない場合、最終的に「神経腫切除術」が行われ、70〜90%の患者で痛みの軽減が得られるとされています。

ただし、神経腫ができた原因が解決していないので、数年後に再発することが多いです。

体重管理と歩行の見直し

2025年現在、実績を出している緩和法です。

体重増加や歩き方の癖が、足裏の神経に負担をかけるとされるため、姿勢や歩行の改善が勧められます。

モートン病の原因は、中足部への過剰な負荷による神経の炎症です。

モートン病の方は、足裏の一部しか使わず歩いています。

その一部が、薬指付近だとモートン病、人差し指などなら、中足骨骨頭部痛になります。

名前が違うだけで、痛みを生む神経腫の発生原因は

同じところで地面を打ち付ける歩き方をしてるために炎症ができた

です。

モートン病の痛みを和らげるためには、まずは足への負担を減らすこと。その後、歩行改善

モートン病の痛みを和らげるためには、まず足への負担を減らすこと(靴の見直し・インソールの使用)が基本になります。

痛みが和らいでいる間に、歩行改善に取り組むとモートン病は完治します。

一方で、注射や手術は中〜後期の選択肢であり、即効性や根本的な解決を求める場合に考慮されます。治療法の選択は症状の程度や生活背景に応じて変わるため、自己判断ではなく整形外科や足病専門医の診断を受けることが重要です。