モートン病になるとふくらはぎまで痛みは広がるのか?ですが、結論から言うと、モートン病の痛みがふくらはぎまで広がることはありません。
モートン病は、足の中指と薬指の間など前足部の神経が圧迫され、炎症や神経腫を生じることで起こる病気です。
症状は「足の指の付け根付近の鋭い痛み」「歩くと電気が走るような痛み」「足の中指周辺のしびれ」などが典型で、痛みの範囲は基本的に足先から前足部に限られます。
そのため、「ふくらはぎが痛む」という場合は、モートン病ではなく別の病気を疑う必要があります。
ふくらはぎが痛むときに考えられる代表的な原因
1. 肉離れ(筋挫傷)
スポーツや急な動作でふくらはぎの筋肉に過度な負荷がかかると、筋繊維が部分的に断裂して痛みが生じます。
- 急に「ブチッ」とした感覚とともに痛みが走る
- 歩行やつま先立ちで強い痛み
- 内出血や腫れを伴うこともある
これは整形外科領域での対応が必要です。
2. 下肢静脈瘤や深部静脈血栓症(DVT)
血流障害によってふくらはぎが痛むことがあります。
- 下肢静脈瘤では、だるさや重さ、むくみを伴う
- DVT(深部静脈血栓症)では、ふくらはぎの片側に急な腫れや強い痛みが出ることがある
- 放置すると肺塞栓症につながる危険もある
血管外科や循環器内科での診察が必要です。
3. 坐骨神経痛(腰椎椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症など)
腰から出て足へ伸びる神経が圧迫されると、ふくらはぎにまで痛みやしびれが広がることがあります。
- 腰やお尻からふくらはぎにかけての痛み
- 長時間歩くと悪化し、休むと軽快する(間欠性跛行)
- しびれや感覚異常を伴うことも多い
これは整形外科(特に脊椎専門)での診断が必要です。
4. 筋肉疲労・こむら返り
立ち仕事や運動後にふくらはぎの筋肉が過度に疲労すると、鈍い痛みやつりやすさが出ます。
- 長時間の歩行や運動後
- 夜間に「こむら返り」として発症することも多い
- 水分・ミネラル不足も関与
比較的良性ですが、頻発する場合は循環器や代謝の病気が隠れていることもあります。
モートン病でふくらはぎが痛むことはありません。
モートン病でふくらはぎが痛むことはありません。
ふくらはぎの痛みは別の病気の可能性が高く、疑うべき主な疾患は以下の通りです。
- 肉離れなどの筋肉損傷
- 下肢静脈瘤や深部静脈血栓症
- 坐骨神経痛など腰由来の神経症状
- 筋肉疲労やこむら返り
もし「足裏の痛み(モートン病の可能性)」と「ふくらはぎの痛み」が同時にある場合は、複数の原因が重なっていることも考えられるため、早めに整形外科で相談するのが安心です。