モートン病は、前足部(特に第3・第4趾の間)にある神経が圧迫・炎症を起こすことで強烈な痛みが生じます。

患者さんの多くが共通して次のように表現します。

激痛の内容

モートン病の激痛の内容です。

焼けるような痛み

神経が炎症を起こすため、皮膚の下で焼きごてを当てられているような熱い痛みを感じます。

電気が走るような痛み

足の指の間から足裏にかけて、突然ビリッと電気が流れるような鋭い痛みが走ります。

針で刺されるような痛み

特に体重をかけた瞬間や長時間歩いたあと、針を深く刺されたような強い刺痛が出ることがあります。

骨が割れるような痛み

足指の付け根あたりで、骨がパキッと割れるような強烈な圧迫感を伴う痛みを感じる場合もあります。

小石を踏んでいるような異物感

靴の中に小石が入っているかのような違和感が常にあり、それが次第に痛みに変わっていきます。

指の間が裂けそうな痛み

足趾の間から足裏にかけて、裂けるような痛みが持続する場合もあります。

応急処置で痛みを和らげる方法

モートン病の痛みが強いときには、次のような一時的な対処法が有効です。

足裏の神経が炎症を起こしていますので、それに対する対応が必要です。

靴を脱いで足を休める

硬い靴や幅の狭い靴は神経を圧迫します。

可能であれば靴を脱ぎ、裸足またはサンダルで足を解放しましょう。

足裏を冷やす

炎症が強いときは、アイスパックや冷たいタオルで10〜15分程度冷却すると、痛みや腫れを軽減できます。

中足部を軽くマッサージ

足指を広げるように軽くほぐすと神経の圧迫が和らぎます。

ただし、強い刺激は逆効果になるので注意しましょう。

中足骨パッドの使用

足指の付け根より少し後方に装着することで神経への圧迫を減らし、痛みを和らげます。

安静と体重のコントロール

長時間歩行やランニングを避け、適正体重を維持することも痛みの軽減につながります。

根本的に改善するために必要な歩行改善

モートン病は「前足部に過度な体重がかかる歩き方」によって悪化します。

そのため、薬や注射、インソールだけでは根本改善にならず、歩行改善が不可欠です。

かかと着地を意識する

つま先寄りの着地を避け、かかとから着地し足裏全体で体重を受け止める歩き方を意識しましょう。

つま先全体で蹴り出す

正しい歩行では、つま先全体に重心を流し、地面を蹴ることが理想です。

上半身の重心を整える

猫背や反り腰は重心を前にずらし、前足部への負担を増やします。

背筋を伸ばし骨盤を安定させることが大切です。

まとめ

モートン病の激痛は「焼けるよう」「電気が走るよう」「小石を踏んでいるよう」と表現されます。

応急処置は冷却・安静・マッサージ・パッドの使用で痛みを軽減できますが、根本的な改善には歩行改善が欠かせません。